【戦士】様「カブト接近中、気をつけて」
ゼロ「ぬを!?」
袋小路状で元々狭いところにいるウチらは、更にお互いの
距離を詰めて密集形態を取る。
元々は天晶暦420年に首長王国が小人・猫耳連邦との
不可侵条約を破ってミンダルシア大陸に攻めてきた際、
その王立騎士団の拠点として築いた砦。
【ガルジェージュ要塞】。
先の大戦の際に、原野に布陣した獣人軍の後背を突く為、
アルタナ連合軍旗下の王立騎士団第一連隊が再構築して
現在のような地下要塞の形になったらしい。
この要塞最大の特徴たる四人同時にスイッチを踏むことで
開くことのできる「魔防門」のうちの一つ、通称イチモンこと
第1魔防門の前に陣取った冒険者御一行。
コ戦侍赤黒と【青魔導士】のウチ
狙う獲物は、三十路に入った冒険者のお得意様コウモリ。
要塞の人気スポット入り口がライヴァルで混みこみの際に、
「今さら他の狩り場に移動も面倒だし、まぁイイっか」的に
使われる、この一門前。
コウモリだけでなく、冒険者を見つけると襲い掛かってくる
カブト虫が門の近くにいる。
このため、カブト虫を警戒し位置取りに注意しなきゃならず
密集形態になるので、【コルセア】様の多彩かつ華麗な
ロール使い分けが大きく制限されたり。
この一門越えて更に奥に進みたい冒険者様が一人二人と
現われては開門をお願いされ、都度、戦闘が中断されたり。
効率最優先な冒険者様にはチョットな狩り場かも知れない。
ただ。
【侍】様「一人だけレベル低いからコルセアズロール助かる」
【コルセア】様「皆に掛からないと不公平でちゃうから、こういう
狭い場所でしか使えないけどねw」
冒険者様「すいません。門開けお願いできますか?」
ゼロ「あいよー。箱探しオキバリヤス【/cheer】」
冒険者様「【ありがとう】そちらもレベル上げ頑張ってね^^」
制約が多い場所ゆえに、お互い協力しあって会話も密になり、
緩やかな連帯感が醸成されるのかも知れない。
いつもLSも付けず独り気の向くままプラプラしてるウチには、
それが実は何よりも【楽しみ】だったりする。
【青魔導士】34>>35。
旅行とかで寝るときも、狭いところで嵌まり込んで寝るのが
好きなのと因果関係は定かではございませんが。
左右は壁、後ろは一門。
三方囲まれた半袋小路なココでの狩り、ウチは結構好きだな。